弁当配送の方法別コスト比較|自社・ポータル・外注どれが得?
「弁当の配送、自社でやるべきか外注すべきか」と迷っていませんか?
ポータルサイトに任せれば手軽ですが手数料が利益を圧迫し、自社配送に切り替えれば車両や人件費が重くのしかかります。配送量やエリアによって最適解が変わるため、感覚だけで選ぶと思わぬコスト増につながりかねません。
本記事では弁当を製造・販売する事業者向けに、自社配送・ポータル利用・配送委託の3つの方法をコスト試算や損益分岐シミュレーション付きで比較し、月間配送量に合った選び方の基準を解説します。
弁当の配送方法として検討できる3つの選択肢

弁当の配送手段には、大きく分けて「自社配送」「ポータル利用」「配送委託(外注)」の3つがあります。それぞれ手数料や固定費の構造が異なるため、同じ売上でも手元に残る利益も変わります。
ここでは各方法の基本的な仕組みと、配送量や事業規模によってどの方法が有利になるかの考え方を解説します。
自社配送|手数料ゼロ、ただし日量が少ないと割高に
自社配送はポータル手数料がかからず、売上の100%が手元に残るのがメリットです。一方で、ドライバーの社会保険料(事業主負担)、有給、賞与、車両の減価償却、配送ルート設計にかかる経営者の工数など、表面化しにくい固定費が積み上がります。
また、配送量が少ない日もドライバー人件費や車両維持費は同額発生するため、1食あたりのコストは日によって大きく変動します。
自社配送は一見コストが低く見えるものの、固定費構造を正確に把握してから判断すべき選択肢です。
ポータル利用|丸投げできる代わりに手数料は高め
法人向け弁当ポータルの主要サービスは、くるめし弁当・ごちクル・弁当手配.com・お弁当デリの4社です。集客・受注管理・配送までを丸ごと委託できる代わりに、売上の一部を手数料として支払う仕組みになっています。
見落とされがちなのが、ポータル手数料が「掲載料」と「配送料」の2階建てになっているという点です。「手数料が高い」と感じている事業者の多くは、この内訳を正確に把握できていません。配送だけを自社や外部に切り出せば、掲載料のみで済む可能性があります。
なお、出前館やUber Eatsといったフードデリバリー(手数料約40%)は、即時配送を前提としたBtoC寄りのサービスであり、法人弁当ポータルとは仕組みが異なります。同列に比較するのは適切ではない点に注意が必要です。
配送委託(外注)|配送だけを切り出す第3の選択肢
「自社配送かポータルか」の2択で考えてしまう事業者が多いのですが、もう1つ重要な選択肢があります。それが、配送業務だけを軽貨物業者などに委託する「配送委託」です。
配送委託は、日額制・月額制・スポット利用を組み合わせることで、弁当業態特有の繁閑差(月曜日と金曜日、平日と祝日、3月と8月といった曜日波・季節波)に応じて柔軟に調整できます。たとえばポータル経由の集客力は維持したまま、配送20%分だけを切り出して別の配送業者に委託するという戦略も可能です。
市場環境としても、配送代行サービスの「スタロジ」が2026年1月にサービスを終了するなど、選択肢は減少傾向にあります※1。今後は自社で信頼できる配送パートナーを確保しておくことの重要性が、これまで以上に高まっていくと考えられます。
【比較】弁当配送の方法別コスト目安

ここでは、自社配送・ポータル利用・配送委託の3つについて、実際にかかるコストを比較します。人件費や車両維持費など見落としがちな項目も含めて整理するので、自社の配送量や予算に合った方法を選ぶ判断材料にしてください。
自社配送の1食あたりコスト試算
自社配送の総コストは、大きく「人件費」と「車両維持費」の2つに分けられます。
人件費の目安
- ドライバー正社員:月給約38.7万円(賃金構造基本統計調査ベース)。賞与・通勤手当・社会保険料の事業主負担を加えると、実質の年間総人件費は480〜600万円程度※2
- 配送パート:時給1,350〜1,600円
車両維持費の目安
- 一般軽自動車の維持費は年25〜35万円が目安だが、業務用は走行距離が長く、ガソリン代・タイヤ交換・任意保険が大きく増加
- 年間走行3万kmの業務用軽バンの場合、維持費は年60〜100万円程度
- 車両本体は中古軽バン(常温車)なら70万円〜で導入可能。チルド車両は維持費が月1万円程度上乗せ
簡易試算として、ドライバー正社員1名(年間総人件費480万円)と業務用軽バン1台(年間維持費80万円)で運用した場合、年間総コストは約560万円です。月20営業日・1日50食配送のケースで割り戻すと、年間配送食数は12,000食となり、1食あたりの配送コストは約467円となります。配送量が日30食まで減ると約778円、日100食まで増えると約233円となり、配送量によって1食あたりのコストが3倍以上変動するのが自社配送の特徴です。
※本記事では東京エリアでの運用を前提にしていますが、地域によって人件費水準と走行コストは異なります。実際の試算は自社の所在地ベースで行ってください。
主要ポータル4社の手数料比較
法人弁当ポータル4社の手数料体系と特徴を比較表にまとめました。
| ポータル名 | 手数料体系 | 特徴 | 実績・規模 |
|---|---|---|---|
| くるめし弁当 | 掲載15%+配送20%=最大35%(自社配送なら掲載15%のみ) | 配送パートナー制度あり。製造のみで参入可能 | 掲載店舗550店超、顧客企業15万社超 |
| ごちクル | 月額出店料なし・成果報酬制(料率は非公開) | 約70社の配送パートナー連携 | 約9,300種、約800社の製造パートナー |
| 弁当手配.com | 一律18%(配達代行時は45%) | 初期費用無料で導入しやすい | 中小〜中堅事業者の出店が多い |
| お弁当デリ | ポイント制(料率は非公開) | ポイント還元による顧客リピート設計 | 法人需要に特化 |
くるめし弁当は自社配送なら15%、配送代行込みで35%と幅があります。弁当手配.comも同様に、自社で届けるか代行を使うかで18%と45%に分かれる点に注意してください。ごちクルとお弁当デリは料率を公開していないため、掲載前に必ず個別見積もりを取りましょう。
業者を選ぶ際に特に押さえたいのは、次の3点です。
集客力:くるめし弁当とごちクルは掲載店舗数・法人利用実績ともに突出しており、手数料が高くても注文数で回収しやすい
配送の自由度:自社配送できるなら弁当手配.comの18%は業界最安水準
交渉余地:月商が大きくなるほど料率の引き下げ交渉が通りやすい傾向がある
月間売上300万円で手数料15%なら手取りは255万円、35%なら195万円と、60万円もの差が出ます。売上規模が伸びるほどこの差は拡大するため、「今の配送体制でどの料率帯に収まるか」を起点に選ぶのが賢明です。
※出前館など個人向けフードデリバリー(手数料約40%)は受注単価や配送モデルが根本的に異なるため、ここでは比較対象に含めていません。
配送委託(外注)の費用体系
配送だけを軽貨物業者に委託する場合の費用相場を、稼働パターン別に整理します。
| 稼働パターン | 費用相場 | 想定する稼働内容 |
|---|---|---|
| スポット・半日利用 | 日額6,600〜7,700円 | 午前3〜4時間で集荷1〜4件+納品3〜5件(軽貨物半日チャーターの標準帯) |
| 定期ルート便 | 日額17,000〜24,000円 | 走行50〜100km、6〜14時の稼働(軽貨物1日チャーター約20,000円水準) |
| 月額契約 | 月額55,000円〜(保管含む事例あり) | 一定エリアの定期配送+繁閑差吸収 |
付帯費用の扱いも事前確認が必要です。一般的には、高速道路料金・駐車料金は委託元(弁当製造側)が負担し、燃料代はドライバー側が負担する契約形態が多いですが、業者によって異なります。
配送委託の最大の強みは、日額・月額・スポットを組み合わせることで、弁当業態特有の繁閑差を柔軟に吸収できる点です。たとえば「平日は定期便、繁忙日のみスポットを追加」「3月の歓送迎会シーズンは月額枠を増やす」といった調整が可能で、自社配送のように常時固定費を抱える必要がありません。
結局どれがお得?月間配送量別の損益分岐シミュレーション

ここまで提示してきた3方式のコストデータを、月間配送量別に統合してシミュレーションします。条件は「東京エリア・1食あたり販売単価1,000円・1日50食配送・月20営業日」を基本に置き、配送量を変動させて月間総配送コストを比較します。
| 月間配送量 | 自社配送 | ポータル委託(35%) | 配送委託(外注) | 有利な方式 |
|---|---|---|---|---|
| 200食(日10食) | 約38万円/月 | 約7万円/月 | 約13万円/月 | ポータル |
| 600食(日30食) | 約38万円/月 | 約21万円/月 | 約20万円/月 | 外注/ポータル |
| 1,000食(日50食) | 約38万円/月 | 約35万円/月 | 約30万円/月 | 外注 |
| 2,000食(日100食) | 約38万円/月 | 約70万円/月 | 約45万円/月 | 自社配送 |
あくまで簡易モデルですが、傾向ははっきり出ます。月間200食(1日10食程度)と配送量が少ない段階では、自社配送は固定費を吸収しきれず割高になり、ポータル委託の方が結果的に安く済みます。一方、月間2,000食(1日100食)規模になると、ポータル手数料35%の負担が大きく効いてきて、自社配送が有利です。
注目したいのは、月間600〜1,000食の中規模ゾーンです。この層では、配送委託(外注)が3方式のなかで最も低コストになる傾向があります。集客はポータルに任せたまま、配送だけを切り出して外注する組み合わせを取れば、ポータル35%のうち配送20%分を圧縮できる可能性があります。
なお、これらの数値は業界相場をもとにした目安です。実際にはドライバーの稼働効率・エリアの集中度・繁閑差の振れ幅・既存ポータルの掲載条件などによって損益分岐点は変わります。自社の数字で具体的に試算したい場合は、配送相談窓口に問い合わせることをおすすめします。
自社に合った弁当配送方法を選ぶ3つのポイント

損益分岐シミュレーションで、配送方法ごとのコスト構造が見えてきました。ここからは、その数字を自社の状況に当てはめて最適な方法を選ぶための判断軸を解説します。
月間配送量とエリア集中度の棚卸し、手数料率ではなく実質利益での比較、自社集客コストとポータル手数料の天秤という3つの観点から考えていきましょう。
1. 月間配送量とエリア集中度を棚卸しする
方式選びの出発点は、自社の現状を数字で把握することです。月間の配送量、配送頻度(毎日・週○回・不定期)、配送エリアの広がりや集中度を整理してみてください。
目安として、少量・広域に配送している事業者はポータル委託が合理的です。一定量を集中エリアに届けている事業者は、自社配送または配送委託の方がコストメリットを出しやすい傾向があります。
配送量が日・月単位で大きく変動する事業者は、固定費型の自社配送より変動費型のポータル・配送委託の方が経営リスクを抑えられます。
「月間配送量はわかるが、エリア集中度はあいまい」という方は、過去3か月分の配送先住所を地図にプロットしてみてください。それだけで、配送委託か自社配送かを判断するのに十分な材料が揃います。
2. 手数料率ではなく”実質利益”で比較する
手数料率だけを見て「高い=損」と判断するのは危険です。
ポータルの手数料は25〜40%と確かに大きく見えます。一方、自力で集客する場合も広告費・営業人件費・サイト運用費を合算すると売上の7〜10%程度はかかるのが一般的です。ここに注文獲得までの時間や労力まで含めると、見かけほどの差はないケースも少なくありません。
大切なのは、1食あたりの実質利益がいくら残るかで比較することです。800円の弁当を例に整理してみましょう。
| 項目 | ポータル経由 | 自力集客 |
|---|---|---|
| 売上 | 800円 | 800円 |
| 原価(約35%) | 280円 | 280円 |
| 手数料・集客コスト | 240円(30%) | 72円(9%) |
| 実質粗利 | 280円 | 448円 |
数字だけ見れば自力集客が有利に映ります。しかし、ここに見落としがちな要素が加わります。
- 注文単価の違い:ポータル経由は会議・イベント用途が多く、平均単価が1,200〜1,500円に跳ね上がることも珍しくない
- リピート率:法人顧客は定例会議など継続発注につながりやすく、獲得コストが実質ゼロに近づく
- 顧客層の質:高単価帯の注文が増えれば、原価率を抑えたまま粗利額を伸ばせる
手数料率の大小ではなく、「月末に手元にいくら残るか」を判断の基準にしてください。
3. 自社集客のコストと手数料を天秤にかける
ポイント2で示した「実質利益」の考え方を、より具体的な判断結論に落とし込みます。結論から言うと、自社で集客する力がまだ育っていない段階なら、ポータル手数料は「広告費」と割り切るのが現実的です。
飲食店が自力で集客しようとすると、Webサイト構築・SNS運用・チラシ配布などを合算して売上の7〜10%程度のコストが発生します。ここに人件費や試行錯誤の時間まで加えると、ポータルの30〜40%という手数料率も「注文が確実に入る広告枠」と捉えれば、初期段階では十分に合理的な選択です。
ポータル経由では会議・イベント向けの高単価注文が入りやすく、1件あたりの利益額が自社集客より大きくなるケースも珍しくありません。複数のポータルに掲載してチャネルを分散すれば、特定サービスの仕様変更に振り回されるリスクも抑えられます。
以下に当てはまるなら、無理にポータルから離れる必要はありません。
- 地域での知名度がまだ低く、店名やブランドで指名検索されることがほぼない
- 配送エリアが限定的で、自社サイトだけでは検索ボリュームを確保しにくい
- 営業やマーケティングに割ける人手・時間が慢性的に不足している
3つすべてに該当するなら、ポータル活用を続けながら月間の実質利益を積み上げるほうが堅実です。逆に1つでも解消できた時点で、自社集客への段階的な移行を検討してみてください。
弁当配送の方法選定に合わせて準備すべきこと

配送方法の方向性が決まったら、次は実装に向けた具体的な準備に取りかかりましょう。ここでは、運用開始までに整えておくべき項目を方式別に解説します。
前提|HACCP対応・検食保存体制を整備する
どの配送方式を選ぶにしても、製造側に求められる衛生管理の基本は変わりません。前提として、HACCPに沿った衛生管理と検食保存体制が整っている必要があります。
2021年6月から、原則すべての食品事業者にHACCPに沿った衛生管理が義務化されています※3。記録の作成・保存、温度管理基準、洗浄・消毒手順、従業員の健康管理など、運用ルールを文書化し、日々の記録を残すことが求められます。検食保存については、原材料および調理済み食品を50g程度ずつ-20℃以下で2週間以上保存することが推奨されています※4。
厚生労働省の食中毒統計によれば、2025年の食中毒発生件数は1,172件で、そのうち仕出し屋関連は約45件とされています※5。配送中の温度逸脱は食中毒の主要原因のひとつであり、配送方式を切り替えるかどうか以前に、衛生管理の土台が整っていないと事業継続そのものが危うくなります。土台が整っていることを確認した上で、以下の方式別の準備に進んでください。
自社配送を行う場合|車両・人材・ルートを揃える
自社配送に切り替える、または自社配送の規模を拡大する場合の主な準備項目は次のとおりです。
1. 車両の準備:常温軽バンか温度管理車両か、新車か中古か、必要台数を見積もる。中古軽バンは70万円〜で導入可能、チルド車両は本体価格が上がるうえに維持費が月1万円程度上乗せされる
2. ドライバーの採用:正社員かパートか、繁忙期の応援体制をどう組むかを設計する。求人掲載から実稼働まで通常2〜3か月かかるため、繁忙期入りの3〜4か月前から採用活動を開始するのが安全
3. 配送ルートの設計:注文エリアの分布をマッピングし、効率的な巡回ルートを設計する。配送先が分散している場合はルート最適化ツールの導入も選択肢
4. 保険・許認可の確認:自家用配送(自社商品の自社配送)であれば貨物軽自動車運送事業の届出は不要だが、外部から配送料を受け取る形態になる場合は届出が必要。任意保険の補償範囲も見直す
切り替えのタイミングは、繁忙期に入る3〜4か月前から準備を開始するのが安全です。年度替わりの3〜4月や歓送迎会シーズンに合わせて切り替えようとすると、車両調達や採用が間に合わずに繁忙期を逃すリスクがあります。
ポータルを利用する場合|商品と掲載戦略を組み立てる
ポータルへの新規出店、または複数ポータル併用に切り替える場合の準備項目は次の通りです。
1. 掲載商品の整備:ポータル各社が求める商品仕様(価格帯、最低ロット、配送時間帯、容器規格など)を確認し、自社商品をポータル仕様に合わせる。容器サイズや包材の見直しが必要になることも多い
2. 商品撮影と商品ページの作成:ポータル経由の購入は写真の質で売上が大きく変わる。プロカメラマンへの依頼か、ポータル側が提供する撮影サービスの利用かを選択する
3. 複数ポータル併用戦略:くるめし弁当・ごちクル・弁当手配.com・お弁当デリの特性を比較し、自社に合う組み合わせを選ぶ。1社専属より複数掲載の方が集客チャネルとして安定する傾向にある
4. 配送方式の選択:ポータル利用時にも「配送もポータルに委託する(合計手数料35%)」か「掲載のみ利用して配送は自社または外注(手数料15%)」かの選択がある点を見落とさない
申込みから掲載開始までのリードタイムは、通常1〜2か月かかります。商品開発・撮影・ページ作成と並行して進めることで、効率的に立ち上げられます。
配送委託(外注)する場合|業者を選び契約条件を固める
配送委託(外注)に切り替える場合の準備項目は次のとおりです。
1. 配送業者の選定:弁当配送の経験・実績、温度管理設備(常温/チルド対応)、対応エリア、繁忙期の車両確保力をチェックする。とくに弁当業態は時間厳守と温度管理が重要なため、未経験の業者は避けたほうが安全
2. 契約条件の合意:日額・月額・スポットの料金体系、繁閑差への対応方法、付帯費用(高速・駐車料金・燃料代)の負担区分を契約書に明記する
3. 衛生管理と品質基準の擦り合わせ:温度管理の基準、配送中の取り扱いルール、商品破損時の対応フローを事前に文書化し、双方で合意しておく
4. 責任分界の明文化:配送中の事故・遅延・滅失が発生した場合の責任範囲、賠償上限、保険適用範囲を契約に盛り込む。下請法の適用がある場合は支払条件・書面交付義務にも注意
5. 試験運用の実施:本格切替の前に1〜2週間の試験運用期間を設け、実際の配送品質を検証する。トラブルの芽を早期に発見し、本契約に反映できる
信頼できる配送パートナーの選定は、それ自体が経営課題です。複数業者に相見積もりを取り、温度管理体制や弁当配送の実績を比較したうえで判断してください。
弁当配送の方法選びに関するよくある質問

弁当配送の方法を選ぶうえで、実務の現場で特に疑問が集まりやすいポイントをQ&A形式で解説します。
Q. 配送中の温度管理はどこまで求められる?
弁当配送における温度管理の基本は、10℃以下または65℃以上を維持し、細菌が増殖しやすい20〜50℃帯を避けることです※4。常温配送の場合は保冷剤と保冷ボックスの使用が推奨され、夏場や長距離配送ではチルド車両の利用も検討すべきです。
重要な点として、配送を外部に委託していても、温度管理を含めた衛生管理の最終責任は製造者側にあります。委託先の管理体制を含めて、製造者が把握・指示できる状態にしておく必要があります。2025年は食中毒1,172件が発生しており、配送中の温度逸脱は事故に直結します。
Q. 外注先の配送トラブルは誰の責任になる?
配送中の事故・遅延・商品破損などのトラブルが発生した場合、責任の所在は委託契約の内容によって決まります。一般的には、配送側(受注者)の過失による滅失・破損については、受注者が賠償責任を負うのが原則です。ただし、賠償上限や免責条件が契約書に明記されていなければ、トラブル時に揉める原因になります。
契約書に最低限盛り込むべきチェックリストは次のとおりです。
- 責任範囲(どの段階での事故が誰の責任になるか)
- 賠償上限額
- 保険適用範囲
- 温度管理基準と逸脱時の対応
- トラブル発生時の連絡フローと一次対応の役割分担
また、下請法の適用がある場合は、支払条件や書面交付義務などの法定要件も確認が必要です。契約段階での合意が、後々のトラブル予防につながります。
Q. 配送業者を選ぶ際のチェックポイントは?
弁当配送に対応できる配送業者を選ぶ際の主なチェックポイントは次のとおりです。
- 弁当配送の経験・実績があるか(時間厳守と温度管理の理解度)
- 車両の温度管理設備(常温/チルド対応)の有無
- 対応エリア(自社の主要配送エリアをカバーできるか、近隣エリアにも対応可能か)
- 繁忙期の車両確保力(自社の繁忙期に十分な台数を出せるか)
- 月間の配送実績件数(実績規模が小さすぎる業者は安定性に懸念)
- 衛生管理体制と事故時の責任分界が契約で明確になっているか
とくに東京エリアで弁当配送を委託する場合は、都内の主要オフィスエリア(千代田区・港区・中央区・新宿区・渋谷区など)への配送実績と、繁忙期の車両稼働実績を必ず確認してください。
まとめ|弁当配送の方法は「配送量・実質利益・準備状況」で決めよう

弁当配送の方法選びは、「月間の配送量」「手数料を差し引いた実質利益」「今の準備体制」の3つを軸に判断すると迷いにくくなります。
自分の状況に当てはめる目安として、次のポイントを参考にしてください。
- 月10個未満・個人利用:ポータルサイトで比較→試注文がもっとも手軽
- 月10〜50個・法人の定期手配:ポータルと外注を併用し、実質利益の高い方へ寄せる
- 月50個超・大量配送:自社配送か配送委託で1食あたりのコストを下げる余地が大きい
市場環境としては、2026年1月に弁当配送プラットフォーム「スタロジ」がサービスを終了するなど、配送代行の選択肢は減少しています。今後は、信頼できる配送パートナーを自社で確保しておくことの重要性が、ますます高まっていきます。
「自社の配送量で具体的に試算したい」「東京エリアで信頼できる配送委託先を探している」という場合は、配送の専門業者に相談することをおすすめします。
TRY pieceでは、東京エリアの食品配送に特化し、都内100台の配送車両・80社以上の取引実績・クレーム率0.001%という品質水準で、お弁当・ケータリング・発送代行までトータルにサポートしています。「物流をコストから武器に変える」をコンセプトに、現状のヒアリングから最適プランのご提案まで無料で対応していますので、弁当配送の手配・見直しをご検討の際は、お気軽にご相談ください。
参考文献
※1 スタロジ
※2 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
※3 厚生労働省「HACCP(ハサップ)」
※4 厚生労働省「「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正について」
※5 厚生労働省「令和7年食中毒発生状況の概要」





